寒天の粘度
寒天溶液の粘度には原藻の種類、抽出条件等の製造工程の違いによって様々なものがある。異なる寒天ゾルの粘度は一般的にはB型粘度計で測定される。図に1.5%濃度の各種寒天溶液の温度と粘度の関係を示した。ゾルの粘度とゲルの粘弾性は必ずしも一致しているというわけではないが、相関性は高く、ところてん用の寒天はゾル粘度も高い。
ゲルの粘弾性
寒天ゲルはもろいというのが常識になっているが、トコロテンも寒天ゲルの1種であることからもわかるように、大変粘弾性に富むゲルもある。
羊かんや錦玉かんのような用途の場合、寒天ゲルの粘弾性と製品の粘弾性やもろさと何の関係もないが、関係があると一般に思われてきた。
ゲルの粘弾性は、抽出時において、熱や酸等の影響を受けずにより完全な状態で寒天質が取り出された場合に最大値を示すから、このような寒天は糖反応も高く、したがって固くもろいゼリーや羊羹を作る結果になるわけである。
融点の場合もそうであるように、寒天のブレンドによる粘弾性の変化に注意を要する。
トコロテン製造の場合、海草臭や色を出すために、天草を一部使用し、トコロテン用寒天を溶かしたものとミックスして使う場合があるが、この場合ミックスの相乗効果がなく、かえって、もろいゲルになってしまうことがあるので、寒天のタイプ選定をまちがわないようにしなければならない。