寒天の物性

寒天はテングサなどの紅藻類から得られる天然多糖類で、熱水により抽出することができます。寒天は加熱すると溶解し、冷やすことで凝固してゲルになります。このゲルはもう一度熱を加えることで液体に戻る性質を持っています。この性質を熱可逆性といい、寒天の大きな特徴のひとつです。 寒天の凝固力は非常に高く、1リットルの水を固めるために必要な寒天はわずか10g。これも寒天の大きな特徴です。
寒天と同じく冷やすとゲルを形成するものにゼラチンがありますが、原料も性質も全く違うものです。寒天の凝固点は摂氏40度前後と比較的高く、室温で容易に固めることができます。また、一度固まったゲルの融点は摂氏80度以上なので溶けにくいゲルともいえます。夏の室温で溶けだしたり、冷蔵庫でなければ固まらないゼラチンと違い扱いやすい性質です。
寒天は砂糖とともに用いられることが多く、この際ゲルの強度や粘度が大きく変化します。このことはあまり知られていないことですが、伊那食品工業では寒天をより理解していただくための重要なポイントだと考えています。